チャートの見方を解説した本はいろいろと出版されています。
しかし板読みについての本は少ないですよね。場合によっては板読みの方が大事な時もあるはずです。
なんでだろ~と思わないでもないですが、その数少ない板読みについての本の1つがこの「板読みデイトレード術」です。
果たしてこの本を読んで板読みのテクニックを身につけることが出来るのでしょうか。気になっている方も多いと思います。
そこで今回は「板読みデイトレード術」を読んでみた個人的な感想をアップしてみます!
板読みデイトレード術の著者けむ。氏について
この「板読みデイトレード術」の著者は、「けむ。」氏と言う方です。
早稲田大学理工学部卒のお利口さんですが、サラリーマンは体を壊してリタイアされたそうです。その後はパチプロ、家庭教師などで生計を立てておられたとのこと。
ただ年収はパチンコ等で1000万ぐらいはあったそうですけどね。
その後、株式投資にチャレンジして独自の板読みによるミニッツトレードで成功し、資産を増やされたとのこと。
ミニッツトレードとはご自身の命名ですが、超短期売買のことでいわゆるスキャルピングですな。チャートも見ずにファンダメンタルズも見ないでトレードするなら自然と超短期の売買が中心になるでしょうね。
それとパチプロで稼いだお金があるのでスタート時点でそこそこの資金はあったでしょうね。ですので少ない資金から億トレになった、と言うことではないと思います。
冒頭でも述べましたがチャートの本は多いですが、板読みの本は少ないです。その数少ない板読みについての本ですから気になって読んでみることにしました!
板読みデイトレード術を読んでみた感想
まず内容についてですが、1章から3章までは相場に対する心構えやメンタルについて書かれています。
量は結構多くてざっと全体の半分強、約6割ぐらいですね。不勉強なわしはまだ読んでないですが、相場のメンタルに関する本では「ゾーン」と言う本が有名ですよね。多くの方が絶賛されている名著の1つです。
でもこの本もメンタルの面ではかなり役に立つのではないでしょうか。読んでいると納得させられると言うかかなり耳が痛いです。
「わしのことかい!」と思ったり、わしの心の中を読まれているような気分にもなりました。
少々、高い本ですがこのメンタルに関する部分だけでもお金を払う価値はあると思いますけどね。ですので手元において定期的に読み返すつもりです。
4章からは板読み、けむ。氏の手法の解説が始まります。
けむ。氏の手法=ミニッツトレード=スキャルピングと言うことですね。板とは?とか基本的なことから始まって、板読みのテクニック、考え方、そして実際にけむ。氏がやったトレードの実例もあります。しかし正直な所、こちらの部分はどうですかね。
失礼ながら内容が薄いと思います。出来ればもう少し詳しい解説が欲しいですね。
あと実例もですね。ほんの数例しかありません。
ですので氏の手法が再現性の高い手法かどうか分かりませんよね。もっとも板読み=心理を読むと言うことですからね。
そもそも手法と言えるものはないかのも知れません。
ただこの本の後に、けむ。氏の板読みのDVDが2本出ています。
詳しくはそちらを・・と言うことですかね。まあアップセルなりバックエンド商品はマーケティングの王道でございます。別に悪いとは思いませんが・・
でも釈然としない面もありますな。まあわしも機会があれば、DVDの方も見てみたいとは思いますが。
まとめ
今回はけむ。氏の「板読みデイトレード術」を読んでみた個人的な感想をアップしてみました。
結論としては、この本が良い本か悪い本かと聞かれたら良い本だと答えます。
ただ板読みの教科書としては正直イマイチですね。ですので本のタイトルとズレがあると思います。別のタイトルにするかもう少し板読みについての部分を多くして欲しいですね。
あと東京証券取引所が2010年にアローヘッドと言われる高速取引システムを導入しましたよね。
ですのでそれ以前の手法は使えなくなったと言う話もあります。確かにそういった面もあるとは思いますが、出来高が少なめの銘柄なら使えると思いますけどね。
それに板読み=心理を読むと言うことであれば、システムが変わっても対応出来るはずです。最も極端に出来高が少ない銘柄はそもそも板読みに向かないですけどね。