株に限らず投資関連の本は一体どれくらいあるのでしょうか?見当もつかないですよね。
しかしその中でも名著と言われたり何年も読み継がれる投資本は少ないのではないでしょうか。その数少ない名著の1つが「デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術」だと思います。
わしも今さらですが読んでみましたが、やはり名著と言われるだけのことはあると思いました。一部の短期中心のトレーダーにとってはバイブルとなる本かも知れません。
今回はせっかく読んだのですからこの本の個人的な感想などを述べてみたいと思います!
デイトレードとはどんな本?
「デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術」は2002年に出版されました。原著は2000年に出版された「Tools and Tactics for the Master Day Trade」と言う本ですね。
原著の著者はオリバー・ベレスとグレッグ・カプラで投資教育と投資情報を提供するプリスティーン・キャピタル・マネジメント社の共同創業者です。もう長い間相場の世界で生き残っている方たちですね。
翻訳は林康史氏と藤野隆太氏ですが、林氏が監訳者です。林氏は有名な投資関連の本の訳を担当したりご自身でも投資関連の著書を出版されていますね。
ただ原著の全訳ではなく前半部分だけとのこと。後半部分は実際の売買におけるテクニックなどテクニカル的な内容だそうですが、林氏の後書きによると高度なものではないとのこと。
また後半部分も翻訳すると膨大な量になってしまうので前半部分だけになったそうですが、前半部分だけでも結構なボリュームがあります。
デイトレードの評判と読んでみた感想
日本での出版が2002年ですので新しい本ではありません。この日進月歩の時代に役に立つのかと思われるかも知れませんね。
ですが内容はまったく色あせていません。タイトル通りのデイトレ~スイングが中心の短期トレーダーにとってはバイブルのような本だと思います。
実際に評判も上々だと思います。おすすめの投資本として紹介されることも多いですからね。
またAmazonでも2020年2月現在280件ものレビューがあります。そのうち6割以上が星5つの評価ですからね。投資関連の本は評価が厳しいことが多いですが、その中でこの評価は凄いと思います。
ちなみに原著のレビューは130件強です。もしかしたら日本の翻訳本の方が良く読まれているかも知れませんね。
基本的な内容は短期トレーダーのメンタル的な部分についての言及や心がまえ、注意すべき点などが中心です。いや、ほとんどと言っても良いかも知れません。
人間の心理やメンタルなんて当然ながら20年やそこらで進歩しないですからね。本格的なAI時代が来てトレードそのものが様変わりしてしまわない限り、この本の内容は参考になると思います。
ネット上などでもトレードにおいてはメンタルが大事と言われていますよね。実際にわしもそう思います。個人的にはメンタル90%だと思っています。
そのメンタルの部分にスポットを当てていてこれだけ内容も充実している本は他にはないと思います。やはり短期中心のトレーダーなら一度は読むべきじゃないですかね。
否定的なレビューもあるが・・
しかし否定的なレビュー、意見もないわけではありません。まあ当たり前ですけどね。
やはり後半部分のテクニカルな部分が翻訳されていないですからね。実際のトレードにおけるテクニック的なものを求めている方には合わないと思います。
またそれなりにトレードの経験が豊富でメンタルな部分は問題ない、あるいは他の本で勉強しているトレーダーの方も読む必要はないかも知れません。
それから同じような趣旨の話が表現を変えて何度も何度も出て来ます。それがくどいと感じる方もいるでしょうね。わしもどちらかと言えばそういった印象を受けました。
あと若干、日本の市場には合わない部分もあると思います。
と言うことでこの本を読んだ方が良い方は、
- これからデイトレ~スイングトレードを始める方
- 現在チャレンジしているが思うような結果が出ていない方
- トレードするにおいてメンタルの部分が弱い方
このような方は向くと思います。
印象に残ったデイトレードの名言
この本にはデイ~スイングトレーダーにとっては珠玉のフレーズ、名言が山ほどあります。ピンと来るフレーズは人それぞれだと思いますが、個人的も気になった、あるいは肝に銘じておきたいフレーズがいくつもあります。正直、ありすぎて選べないですが・・いくつか紹介します。
馬鹿から買って馬鹿に売る
言葉は良くないですけどねえ・・
ただ短期トレードなら馬鹿と言うか安値で売る人、高値で売る人から買うことになりますよね。まあそうでないと利益が出ないので当然のことなんですけどね。
そのためには常にチャートや板の向こうにはトレーダーがいて、その方たちの心理状態はどうなのかを考える必要があると思います。
時には何もしないことが最良の行動である
日本にも「休むも相場」と言う相場の格言があります。言わんとすることは同じですよね。
わしもポジポジ病とか相場中毒にならないように気を付けていますがトレードしないと面白くないとか手数をもう少し増やさないと、と思うことがあります。でもこういう心理状態は危険ですよね。
特に思うようなトレードが出来ていない時はさらに深みにハマる可能性が大だと思います。ですので常に無理なトレードはしないように心がけてはいますけどね。
今後はあえてノートレの日を作ろうと思います。
誰かが自分の反対サイドにいて、彼らは友達ではない
トレードと言うのは自動販売機からモノを買うのとは違いますからね。当然ながら他の投資家・トレーダーから売ったり買ったりするわけです。
そしてその方たちはわしに儲けさせるために売り注文、買い注文を出すわけではないでうからね。その方たちの考えの方が正しいかも知れません。
まあ何も相手を出し抜こうとか思わなくてもいいですが、少なくとも友達ではないのはその通りです。彼らがどう考えているかを意識しないとダメですね。
わしは正直、この視点が欠けていたようです。
最後に・・
今回は名著と言われる「デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術」を遅ればせながら読んでみたのでその感想を中心にまとめてみました!
当然ながら賛否両論はあるかと思いますが、個人的にはデイトレ~短期スイング中心のトレーダーなら読んでみる価値はあると思います。完璧でなくてもこの本のようにある程度メンタルがコントロール出来るならトレードのパフォーマンスも上がると思いますけどね。
逆にそういった面に自信のある方は読む必要がないかも知れませんが、わしは未だに感情的なる時がありますからね。またルールや時間軸を変更したりすることもあります。
ですのでこの本は定期的に読み返そうと思っています。