バブル期の大手の証券会社は超絶ブラック企業!マジでそこまでやるのか!

バブルの時代ってそんなに良かったですかね。

当時のことを知っている世代の人間からすると、少し美化しすぎなような気がします。ただ最近はバブルのことが取り上げられることも多く、バブル時代の検証本と言うか暴露本みたいな本も話題になっていますね。

その手の本の1つ、「野村證券第2事業法人部」という2017年の2月に出版された本もそこそこ売れているそうですね。「住友銀行秘史」、「バブル:日本迷走の原点」と並んでバブル三部作とも言われているそうです。

確かに当事者だった方たちが健在なうちに、バブル期のことをしっかりと検証しておくのは悪いことではないと思います。特に反省すべき方にはきちんと反省して頂きたいですね!

と言うことでこの本をきっかけに思い出したことを書かせて頂こうと思います。ただはなはだ失礼ではありますが、批判的なことが中心になりますので不快に思われる方もいらっしゃると思います。その点はご了承下さい。

 

 

読んでみようと思ったが・・

この本の著者は横尾というおっさんで、オリンパスの巨額粉飾決算事件の指南役とされて逮捕されていますね。

まあ言って見れば自己弁護本と言うことでしょう。でもバブル期の野村證券で一番稼いだ男と言うキャッチコピーが気になったのと、わしもバブル期に証券マンだったので当時のことを懐かしむために読んでみようと思いました。

しかし本屋で手にとって、カバーの裏を読んで買うのを止めました。なぜかと言うと、ノルマを達成できない営業マンの奥さんを呼び出して罵声を浴びせるという話が書いてあったからです。

「そう言えばそういう話があったな~」と思い出して胸糞が悪くなりました。

当時の証券業界は野村、大和、日興、山一の四大証券があって、その下に国際、和光、新日本、勧角、三洋、岡三、山種などの準大手証券がありました。その下に私がいたような中堅証券会社があって、さらに地場証券と言われるような会社もたくさんありました。

親や奥さんを呼び出して本人と一緒に罵声を浴びせるようなことは、四大証券はもちろんのこと、準大手証券でもあったんじゃないですかね。わしは準大手の人間から親を呼び出すという話を聞きましたからね。

本当かどうか分かりませんが、おとっつぁんが息子のために親戚一同や友人知人、近所などに頭を下げまくった挙句、首を吊ったなんて話も聞いたことがあります。

まあさすがにそこまではどうかと思いますが、でも野村なら親まで追い込むなんてことをやっていてもおかしくないですよね。

 

当然ながらノルマは大手になればなるほどきつかったです。一方、私がいたような会社ではノルマと言っても大手と比べれば可愛いものです。出来ないと言っても親を呼び出されるなんてことはなかったです。

まあ準大手までは業界トップの野村がやっているならと言うことで、こんなことまでマネしたのかも知れません。

 

ノルマを達成するのはそんなに面白いのか

と言うことでわしはこの野村證券第2事業法人部と言う本は読んでおりません。

カバーの裏と目次とあと少しばかり立ち読みしただけです。ですので読んでもいない本、およびその著者に対して批判的なことを申し上げるのは筋違いであることは承知しております。

気を悪くされた方がおられましたなら大変申し訳ございません。

 

でもこの横尾と言うおっさんでも誰でもいいですが、当時の野村などの大手でノルマを達成して喜んでいたおっさんたちに、

「客を損させてまでノルマを達成するのは面白いですか」

「会社や上司に命令されるのはそんなに楽しいですか」

とか聞いてみたいです。

この本にも半年ぐらいで2億~3億損出来る人を探すのが営業と言うようなことが書いてあるそうです。まあその通りなんでしょうが、はっきりと活字にしたのは評価出来るかも知れませんね。

 

わし個人は常に「下らん商品売れるか!」と思っておりました。

ただ相場が良かった時期は少々無理な営業しても、結果として何とかなりましたけどね。でもバブル崩壊後はそうは行きません。さすがに耐えられなくなってドロップアウトすることになりました。

まあそこまでは何の後悔もないですけどね。

 

証券マンが株を奨めないことが株価低迷の原因?

それからこのおっさんは証券マンが株を奨めなくなったのが株価低迷の原因の1つと言う主張をしているようですな。

日本人は投資教育を受けていないので、証券マンが株を奨めないと株を買わない。これから伸びる会社など健全な形で株を奨めるような市場になっていれば日経平均は4万から5万円ぐらいになっていただろうと。

※現代ビジネスのサイトより

おっさん、ちょっと待て!

確かに投資教育を受けていないからと言うのは一理あるかも知れません。しかしもし受けていたり証券マンが良いと思った銘柄を奨めていても、日本の株価が4万も5万にもなるかい!と、思います。この低成長時代に平均PERで30倍~40倍まで株を買うわけないでしょう。

それと投資教育がされてないなら大手がそういうことを正しい形でやれば良いですよね。それが野村のような、ノルマノルマで客の損など知ったこっちゃないと言う営業をやっていたから株=悪いことと言ったイメージが出来てしまったのだと思います。

また今の時代の個人投資家はネット証券での取引が中心ですよね。ですので奨められて株を買う人間なんてほとんどいないと思います。そんな状況がもう15年以上も続いているわけですからね。

何をトンチンカンなことを言っているのでしょうか。

ただ投資教育は今からでも遅くはないと思います。簡単でいいのできちんとした投資教育を中学生から高校生ぐらいの時に、やるべきですよね。

 

バブル期に放映された野村證券の特番

あとこの本をきっかけに思い出したのが、バブル期に放映された野村證券を特集した番組です。

いつぐらいだったかはっきり覚えてないですが、おそらくブラックマンデーの少し前ぐらいじゃないですかね。

当然ながら番組名なども一切覚えておりません。でも当時はタレント活動もされていたゲージツ家のクマさんが野村の本社や支店を訪問して回るというスタイルの番組だったのは覚えております。

わしは当時、東京証券取引所で場立ちをやってましたのクマさんが来たのは覚えております。この番組のロケだったんですね。

 

中でも印象に残ったのが新宿野村ビル支店ですね。

ここは当時の野村の支店の中ではトップだったらしいです。横尾と言うおっさんもここの支店長をやっていたらしいですね。

で、ここの営業会議や営業中には何とかという鬼次席とやらが怒鳴る、灰皿を投げる、四季報をぶつけるなどやりたい放題でした。今の時代ならこんなことをやったらどうなりますかね。

当時はそれが許されたのですからある意味凄い時代でした。もちろんさすがに今は野村でもこんなことはやっていないでしょうね。

となるとその後の度重なる不祥事も公になって良かったのかも知れません。

 

追記 野村証券の体質は相変わらずのようで

2018.1.13 追記

先日、野村証券の北九州支店の営業マンが、70代の顧客に対して過当取引を行ったとして提訴されましたね。

しかし5000万円の元手を300万円にするとはねえ。何というヘタクソかしらんと思います。適当に売り買いやっていても、信用二階建てとかやらない限りそうは簡単に損出来ないと思いますが。手数料のことだけを考えて勝手に売買すればこうなってしまうんでしょうねえ。

また野村証券は他にも提訴されたりしているようですね。バブル崩壊後20年を経ても、結局野村証券の体質は変わっていないと言うことでしょうか。

まったくもって困ったものでございます。

 

最後に・・

今回は読んでもいない本について、批判的なことを書いてしまいました。不快な気分になった方がおられましたら重ねてお詫び申し上げます。

しかし実際に野村の歴代の社長はいったい何人逮捕されたのでしょうか。トップが続けて逮捕されるような会社ですからね。まともでなかったことは確かだと思います。

もちろん今はそんなことはないでしょうが、当時のことを明らかにすべきだと思いますけどね。

 

それから他にもこの本の目次を見て思い出したことがあります。

野村證券グループの至宝とか言われていて営業のマニュアル的な本も出版していたおっさんの名前が出て来ました。著者はそのおっさんと対立したそうですけどね。

わしはこのおっさんの講演を聴きに行ったことがあります。正確には聴きに生かされたんですけどね。内容はツッコミどころ満載の、独りよがりの話でした。

あと新宿野村ビル支店の鬼次席とやらはその後どうなったんですかね。この支店の支店長はその後役員コースだったそうですからね。そこの次席なら最低でも関連会社や系列の証券会社の役員とかになったでしょうね。

まあどうでも良いことですけども。