NHK「ハゲタカ」のキャストと感想・評価!テレビ朝日版との比較

2018年の夏、あのハゲタカが再びドラマ化されました!

わしも毎週、楽しみに視聴させて頂きましたが、ドラマオリジナルストーリーもありましたしNHK版のリメイク的なドラマではなく全く別のドラマでした。個人的にはそれなりに面白かったです。

ただそうなるとNHK版のハゲタカも見たくなって来ます。ただ以前、一度見ているんですがその時は「このドラマのどこが名作なのか?」と思いました。

でも改めて見てみたら・・やっぱり面白いですね!圧倒的な高評価なのも少し理解出来たような気がします。

そこで今回はNHK版のドラマ「ハゲタカ」の概要とキャスト、そして鷲津と三島由香との関係、そしてテレビ朝日版との比較について個人的な感想を述べてみたいと思います!

 

NHK版ハゲタカの概要と主なキャスト

NHK版のハゲタカは2007年に放映されましたね。全部で6話ですのでそんなに長編ドラマではないですね。

原作は元新聞記者の真山仁氏の小説「ハゲタカ」「バイアウト」だそうです。でも原作とはかなり相違点があるようですね。

主要キャスト

  • 鷲津政彦 大森南朋
  • 芝野健夫 柴田恭兵
  • 三島由香 栗山千明
  • 西野治 松田龍平

この主役の鷲津を始めこの4人が中心ですね。

その他、各話ごとに主要人物が登場します。

  • 西野旅館社長 宇崎竜童
  • サンデートイズ社長 富士眞奈美
  • 大空電機会長 菅原文太
  • 大空電機の職人加藤 田中泯

 

NHK版ハゲタカの感想

このドラマは2007年当時、そこそこ話題にもなりましたし評価も高かったです。そしてその後に映画版のハゲタカが公開されますが、個人的にはあまり面白くなかったのでドラマ版も見るつもりはなかったんですけどね。

でも知人がDVDを全巻貸してくれたので見ることにしました。

最初に見た時の感想

それでその時の感想ですが、映画版よりははるかに面白いと思いました。村上ファンドやライブドア事件などを思わせる場面も多々出てきますしね。

ただ序文でも述べましたが率直に言って「このドラマのどこが名作なのか?」と言うのがその時の感想ですね。リアリティという面では少し?が付きますし、違和感を感じるシーンが多々あったような気がします。

それと少々茶番気味に感じてしまいました。この程度ならハゲタカファンドとして嫌われるはずないですからね。ハゲタカならハゲタカらしく、もう少しえげつない買収劇とかリストラをやって欲しかったです。

ただ田中泯さんが演じる大空電機の社員、加藤幸夫の存在は良かったと思います。レンズ研磨のプロフェッショナルですが、日本的な職人ですね。個人的に最も印象的だったのはこの辺りです。

と言うことで、面白いとは思いますが少し出来の悪い経済小説を読んだ後のような感じ、というのが最初に見た時の感想でございます。

今回見た感想

それで今回見てみた感想ですが、かなり印象が変わりました!やはり名作と言われるだけのことはあると思います。

最初に見た時は茶番と感じたストーリーも深みのある、良く考えられたものだったことが分かりました。アホな私はそれが理解出来なかっただけでした。

それと役者さんたちの鬼気迫る演技ぶりには驚きました。主演の大森さんや柴田さんだけでなく、脇を固める俳優さんたちも凄かったです。

松田龍平さんや栗山千明さんも頑張ってましたし西野旅館の社長役の宇崎竜童さんの演技は特筆ものだと思いました。

とは言え最初に見た時と同じくリアリティと言う面では・・やはり???と言う感じです。まあそれは仕方がないですけどね。

 

鷲津政彦と三島由香の関係とその後は?

感想の続きになりますが、リアリティがないというかなくても良いと思うのが鷲津が昔の銀行員時代は善人だったと言う描写です。もっと言うなら栗山千明さん演じる倒産した町工場の娘で報道局の記者野三島由香が絡む話は一切、なくても良いと最初見た時には思いました。

1990年代の後半だったら銀行は貸し渋りなんて言うに及ばず問題なくやっている優良な企業から貸し剥がしまでやってましたからね。そのせいで倒産・廃業に追い込まれた企業なんてそれこそいくらでもあったと思います。

ですので銀行員がいちいち取引先のことを考えていたらやっていけないと思いますが、どうでしょうか。さすがに自殺まで追い込むなんてことは滅多にないと思いますが、銀行員であれば生命保険が入るのでラッキーと思うかも知れません。

どうせならそこまで冷徹な銀行員を登場させれば良かったのに、と思いますがそれだとさすがにドラマにならないかも知れませんね。

 

それから三島由香鷲津に向かって人殺しとか「あなたに殺された三島製作所の社長の娘です」とか言いますが、何言ってんだこいつと思います。別にいち銀行員の鷲津が貸し渋りしたわけじゃないですからね。銀行に向かって文句を言うなら分かりますが、鷲津に向かってこんなことを言うなら名誉棄損です。

それに借りたものは返すのが当たり前です。200万程度のお金ならおとっつあんとおっかさんと娘の3人でバイトすれば返せますよね。

まあドラマにマジになるのもなんでございますが、正直見ているとイラつきました。

 

でも次第に関係性は昔に戻って行きます。鷲津が西野の拳銃自殺を止めようとして、銃弾を受けてしまいますが、病院に駆け付けた由香は「身内です。通して下さい!」と叫びます。

いきなり身内かい!と思わないでもないですが、銀行員時代の家族のような付き合いをしていた頃の鷲津なら身内同然かも知れませんね。それと昔は鷲津に対して淡い恋心も抱いていたのでしょうね。

 

その後、大空電機からレンズ部門を鷲津と芝野が従業員による買収を画策しますが、その時には由香が三島製作所からと言って出資金を持って来ます。随分変わるものだなとも思いましたがこのあたりは良かったと思います。

 

でもどうせなら鷲津と由香が近い将来、結ばれる予感がする描写があっても良かったかなと思いますけどねえ。それだとベタ過ぎるのでしょうか。

ちなみに三島由香は原作には登場せずドラマオリジナルキャラクターだそうです。

 

テレビ朝日版「ハゲタカ」との比較

2018年の7月に、テレビ朝日版のハゲタカがスタートしましたが、その直後はNHK版のハゲタカのファンの方からはかなり辛辣な評価がなされたものです。あるコラムニストの方などは、「NHK版に対する冒とく」とまて述べておられました。

でも個人的にはそこまで酷いのかなと思います。何度も述べてますが、その当時はNHK版のハゲタカを面白いとも名作とも思ってなかったですからね。

しかし再度NHK版を見た後の感想は・・やはりNHK版>テレビ朝日版と言わざるを得ないですな。何と言うか上手く表現出来ませんが、ドラマの深みが違うと言う感じですかねえ。

 

それでも別モノとしてみれば、テレビ朝日版もそれなりに面白いとは思いますけどね。バルクセールから太陽ベッド、そして総合電機メーカーあけぼのを巡るファインTDの滝本社長との対決あたりはそれなりのレベルのドラマに仕上がっていたと思います。

もちろん突っ込みどころもたくさんありましたけどね。ただ最終章の帝都重工の話はどうでしょうかね。原案を原作者の真山仁が書いたそうですが、少々荒唐無稽過ぎると思います。

あと鷲津役の綾野剛を始めとして役者さんたちも頑張ってました。何より怪演だったと思うのは、ファインTDの滝本社長を演じた高嶋政伸です。今まではオーバーな役者だなあぐらいにしか思ってなかったですが、これでファンになりました。

ただ鷲津の人物像や性格を変えたのは良くなかったかも知れません。

テレビ朝日版ハゲタカ第一部の感想・評価

テレビ朝日版ハゲタカ第二部の感想・評価

テレビ朝日版ハゲタカ第三部の感想・評価

 

最後に・・

今回はNHK版のドラマ「ハゲタカ」のキャスト、個人的な感想・評価、テレビ朝日版との比較などをアップさせて頂きした。このドラマを見るのは2回目ですが、やはり最初に見た時とは印象や評価はかなり変わりました。

傑作とか名作と言われるだけのことはあると思います。ただそれは理解出来ましたが・・それでも個人的には☆三つぐらいかなと思っています。

でもテレビ朝日版も含めてわしはドラマ「ハゲタカ」の大ファンだということに気づきました!

こうなったら原作も一度読んでみたいですね!

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