映画「マネー・ショート」はトレーダー必見?リーマンショックが理解出来た!

相場の世界では何年かに一度、何とかショックと命名されるような大きな調整、暴落がありますよね。

最近であればやはりリーマンショックでしょうね。まあ相場ですからね。何が起きるか分かりませんし仕方がないことでもあります。

ただ何とかショックは逆に言えば大きなチャンスでもありますよね!

この映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」リーマンショックの時に、大きな利益を叩き出した男たちのストーリーです。

日本で2016年に公開された映画ですので今さらではありますが、個人的な感想などをアップしてみたいと思います!

 

「マネー・ショート」の簡単なあらすじ

「マネー・ショート 華麗なる大逆転」はアメリカのノンフィクション作家マイケル・ルイスの「Inside the Doomsday Machine」が原作です。邦題は「世紀の空売り――世界経済の破綻に賭けた男たち」となりますが、少々オーバー過ぎやしませんかね。

それはさておきマイケル・ルイスは「マネー・ボール」や日本でも公開された映画の「幸せの隠れ場所」の原作者でもあるんですね。ノンフィクション作家としては第一人者と言っても良いかも知れません。

それならこの「マネー・ショート」も期待出来ますよね。そして「マネー・ボール」で主演を務めたブラッド・ピットがこちらにも出演しています。

で、おおまかなあらすじですが、好況に沸くアメリカの住宅市場の最中にサブプライム住宅ローンが近い将来、債務不履行に陥る可能性に気付いた男たちがいました。

ヘッジファンドマネージャーのマイケル・バーリ、マイケルの意図を見抜いた銀行家のジャレド・ベネット、ジャレドからの間違い電話がきっかけでサブプライム住宅ローンの危機を知ったヘッジファンドマネージャーのマーク・バウム、そしてまだ若い投資家コンビのジェイミーチャーリーと彼らが引き入れたベン・リカートですね。

彼らはCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)と言う、サブプライム住宅ローンが破綻した時に保険金を受け取れる契約を投資銀行と結びますが、破綻するまでは保険金を支払わないといけません。

そしてそう簡単に破綻へとは向かいませんが、最終的には彼らは大儲けする、と言うのが簡単なあらすじですね。

 

個人的な感想・評価

リーマンショックの当時、わしはまだ普通に商売をやっておりました。大して儲かってなかったですけどね。でも普通には生活出来ておりました。

ただリーマンショックの後は・・やはりガタガタになりましたね。商材のジャンルからそんなに影響ないと思っておりましたが甘かったです。

でも当時は株はやってなかったのでその面では何の影響もなかったです。しかし大きく投資をやっていた方はたまらんかったでしょうなあ。

 

それと当時はもう一生、株には手を出さないつもりでしたので、リーマンショックについても深く知ろうと言う気もありませんでした。でも再び株をやるようになりましたので今後の突発的な暴落に備える意味でも多少なりとも理解しておく必要はあるかも知れません。

そしてその意味でもこの「マネー・ショート 華麗なる大逆転」は役立ちました!もちろん単純に映画としても面白かったですけどね。

何よりもウルフ・オブ・ウォールストリートで主人公の妻役を演じたマーゴット・ロビーや行動経済学の第一人者のリチャード・セイラーなどがカメオ出演して直接解説してくれますからね。また出演者もストーリーから外れて解説もしてくれます。おかげでアホなわしでもやっとリーマンショックが理解出来たような気がします。

 

それから個人的に印象的だったのは、ブラット・ピット演ずるベンでもヘッジファンドマネージャーのマイケル・バーリでもなくマーク・バウムですね。むしろこちらが主人公じゃないかと思うくらいです。

ヘッジファンドマネージャーでありながらウォール街に批判的?でいつも怒っていますが、住宅ローン債権の実情を知らべるためにわざわざフロリダまで出向いたり、ラスベガスの債権のシンポジウム?みたいなものにも出席します。

そしてフロリダではポールダンサーのおねーちゃんがローンの詳しい内容をしらずに何件もの住宅を購入しているのを知ります。住宅のセールスをやっている人間にも話を聞きますが、ほとんど説明もせずにローンを組ませていて、そのローンの審査もほぼ無審査のようなものです。そりゃこんなことをやっていれば遅かれ早かれ崩壊しますわ。

それからバウムはラスベガスではMr.チャウと言うボンドマネージャーから日本食レストランで話を聞きますが、ここでも住宅ローンバブルの崩壊を確信します。Mr.チャウは話の途中で「俺が損するわけじゃない」と言ってのけますが、見事なまでのクズでした。

住宅のセールスマンもクズでしたがこういった業界にクズが多いのは洋の東西を問わないようですな。

 

あと強烈に印象に残っているシーンがあります。

まだ若いジェイミーチャーリーは、もう勝ったような気分になってはしゃいで踊っています。その姿を見たベン「俺たちが勝つってことは、多くの人が家を失い、仕事を失い、年金を失うってことだ。二度と踊るな!」とたしなめるシーンですね。

確かにその通りですなあ。空売りを否定するわけではないですが、買いで入って株価が上がった方がいろいろと良い影響があるでしょうからねえ。とは言え株価は動くものですからね。売りも上手く使ってリスクヘッジなり資金運用をした方が良いに決まってますけどね。

 

ただタイトルの「マネー・ショート 華麗なる大逆転」と言うのはどうでしょうか。別に華麗なる大逆転でもないと思いますけどね。少々、ズレているような気もします。あと原作の「世紀の空売り――世界経済の破綻に賭けた男たち」と言う題もです。

個人的にはマネー・ショートだけかあるいは原題と同じくThe Big Shortで良かったと思いますけどね。

 

その他のリーマンショックの映画

またリーマンショックを題材にした映画は他にもありますよね。

マイケル・ムーア監督の「キャピタリズム~マネーは踊る」「インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実」ですね。他にもまだあるかも知れませんが、わしが知っているのはこの2作品です。

どちらも見ましたがマネーショートと違ってドキュメンタリーですね。非常に勉強になりました!とか面白かったです!と言いたい所ですが、もうかなり前に見たので内容もうろ覚えでございます。

特にインサイド・ジョブの方ははっきり覚えておりません。まったくわしのボケた頭には困ったものでございます。それでもキャピタリズムは結構、えげつない話も出て来ますからね。そういった話は覚えています。

ただリーマンショックをざっと理解するならマネー・ショートキャピタリズム、インサイド・ジョブを見ればOKではないでしょうか。もちろん一方の目から見たリーマンショックということでしょうし、どこまでせまっているかについては何とも言えないですけどね。

しかし我々個人投資家にとっても勉強にはなると思います。

 

最後に・・

今回は映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」を取り上げてみました!

簡単なあらすじや個人的な感想を述べさせて頂きましたが何分、見てから少々時間が経っています。頓珍漢なことをアップしているかも知れませんが、アホなおっさんの戯言とご容赦頂ければ幸甚に存じます。

また10年に1度の周期で大きなショックが起きるともいわれています。確かに1987年にはブラックマンデー、1997年にはアジア通貨危機、拓銀や山一証券の破綻、2007年にはサブプライムショックから2008年にリーマンブラザーズが破綻しました。

それ以来、約10年が経過しましたのでそろそろ何とかショックが起きるでしょうか?もちろん起きて欲しくはないですし、今の所そこまでのリスクはないような気がします。地政学的リスクも遠のいたような感じですしね。

とは言え突然、やって来るのが何とかショックでございます!何が起きても対処出来るよう、常に注意を払っておく必要はあると思います。