映画「ハゲタカ」のあらすじと感想・評価!劉一華の正体は?

個人投資家の中には金融や経済関連の小説やドラマ、映画が好きと言う方もいると思います。

わしもその1人ですがなかなか良い金融・経済ドラマや映画ってないですよね。日本でも「ウォール街」に匹敵するような映画・ドラマが出てくると良いですけどね。

ただ近年だとNHKで放映されたドラマ「ハゲタカ」が話題になりましたが・・

果たしてどうでしょうか。わしも気になっていたのでまず映画版の「ハゲタカ」を見てみました。

せっかくですのでそのあらすじや個人的な感想をアップしてみたいと思います!

NHK版ドラマ「ハゲタカ」の感想はこちら

 

映画「ハゲタカ」の概要とキャスト

この映画は2009年に公開されました。NHKのドラマ「ハゲタカ」が2007年ですからその2年後ですね。

監督を務めるのはドラマと同じく大友啓史さんです。その後、フリーに転身されますが、この時はまだNHKの職員だったそうですね。

ジャンルとしては経済小説が元となってますから当然ですが、経済・金融ドラマです。プラスヒューマンドラマと言うことでしょうか。

 

 

次にキャストですが、基本的にNHKのドラマ「ハゲタカ」と同じです。一部のキャストは出て来ないですけどね。

主役の鷲津政彦役の大森南朋さん、芝野健夫役の柴田恭兵さん、三島由香役の栗山千明さんはもちろんのこと、西野治役の松田龍平さん、飯島役の中尾彬さんも引き続き出演しています。

新たに買収合戦を繰り広げる中国資本をバックとしたファンドの中心人物、劉一華を玉山鉄二さん、そして買収を仕掛けられるアカマ自動車の社長役に遠藤憲一さん、それからアカマ自動車の派遣従業員の守山役で高良健吾さんも出ています。

 

ただ残念?なのはリーマン・ショックが起きてしまったために当初のシナリオの大幅な変更を余儀なくされたことです。何でも全体の80%を新たに書き直したそうですからね。

それだけ変更されればほとんど別モノになってしまいますよね。可能であれば元のシナリオの映画ハゲタカも見てみたいです。

 

映画「ハゲタカ」の簡単なあらすじ

映画ハゲタカはドラマ版の後日談という位置づけですね。時系列の設定はドラマの4年後ということです。

4年後の鷲津は一向に変わらない日本に嫌気がさして、海外で世捨て人のような生活をしていました。そこにかつての盟友、芝野が訪ねて来ます。4年後の芝野は日本を代表する自動車メーカーのアカマ自動車の執行役員をしています。

そのアカマ自動車が中国系ファンドのブルー・ウォール・パートナーズがTOBを仕掛けられます。それを知った鷲津は自らが代表を務める鷲津ファンドに戻りアカマ自動車のホワイトナイトとしてブルー・ウォール・パートナーズと対決します。

しかしブルー・ウォールの代表の劉一華の繰り出すあの手この手の前では思うようには行きません。ですがドラマ版では大空電機のTOBでは敵で、現在は実家の西野旅館の社長の西野の協力を得てアメリカの大手証券スタンリー・ブラザースの破綻と言う絵図を書き、それを成功させます。

結果としてブルー・ウォールのバックの中国の政府系ファンドは、一度はブルー・ウォールと資本提携したアカマ自動車からも手を引きます。その結果、鷲津側の思惑通りになると言うのが大体のあらすじですね。

 

感想と個人的な評価!期待した割には・・

わしはドラマの方からではなく映画から先に見てしまいました。ドラマ版のハゲタカは評価が高かったようですので、映画版も面白いだろうとかなり期待していたんですけどね。

でも期待して見た割りには個人的には・・・という感じでございます。最もリーマンショックなどの影響でシナリオの大幅な変更を余儀なくされたので、作りこみが甘いというのも仕方がないのかも知れません。

しかし普通に考えたら自動車メーカーの株を買い占めるというのは無理があるんじゃないですかね。

 

それと独立した話にはなっていますが、やはり順番としてはドラマ版を見てからでないと良くわからん面もあるように思いました。ですので余計に面白くないと感じたということはあると思います。

ただ大森南朋さん演じる鷲津が「グリード・イズ・グッド(強欲は善)の時代は終わった」と言うセリフがあります。

あれは良かったと言うか「おおっ」と思いました!グリード・イズ・グッドはウォール街で、マイケル・ダグラス演じるゴードン・ゲッコーが、株主総会で行ったスピーチに出て来ますからね。個人的には映画史に残る名シーンだと思います。

でも正直、この映画の中で印象に残ったのはそれぐらいでしょうか。ということで個人的には失礼ながら、いまいちな映画だと思います。

 

追記 上記は最初に見た時の感想です。でも再度、映画ハゲタカを見てみたらやはりそれなりに面白いと思いました。

やはりドラマのハゲタカを見てそれぞれの人物の相関関係とかが分かっていないと良くわからないと思います。それでも作り込みが甘い面はあると思いますけどね。

 

劉一華の正体と結末は?

NHK版ドラマの敵役は主に西野治でしたが映画の方は劉一華ですね。劉一華は残留日本人孤児三世と言う設定です。

日本へ帰国し日本の教育を受けていましたがいじめを受けてしまうと言う過去があります。そして鷲津がアメリカのホライゾンにいた当時に出会っています。その後はファンドマネージャーとして申し分のない成績を上げブルー・ウォールの代表としてアカマ自動車の買収を成功させるよう命を受け鷲津と対決することになります。

しかし劉一華は本人ではありませんでした。近所に住む別人が成りすまして日本に帰国したと言うことですね。その理由として子供の頃に、故郷の中国の田舎町で見たアカマGTを見て強い思い入れがあるからと言うことですが・・

でも個人的には少々、無理な設定だと思いますけどねえ。車を見てカッコ良いと思ったとしてもわざわざ犯罪を犯してまで日本に行きたいと思うでしょうか。

 

そして最後は公園で強盗に襲われて殺されてしまいます。しかし何も殺されんでもと思いますが。普通に一敗地に塗れただけで良いと思いますが。

そしてその犯人は普通に強盗だとのこと。ちなみにその強盗役はブレイク前の滝藤賢一さんです。まだこの頃はちょい役だったんですね。

ただわしはずっとがストをやらせた派遣社員の守山が犯人だと思ってました。守山がアカマGTを乗り回しているシーンがありますが、からもらったお金と盗ったお金でアカマGTを買ったのかと思いましたがそうではなかったようですね。

 

最後に・・

今回は映画版のハゲタカを見たあらすじと個人的な感想・評価をアップしてみました。

正直な所、映画はそれほどの作品ではないと思います。人物の設定やストーリーにも無理があるような気がしますけどね。

ただそれはリーマンショックのせいでシナリオの変更とかも余儀なくされたせいもあるでしょうね。

それとくどいようですがドラマ版→映画版の順で見ないとダメだと思います。そうでないとあまり理解出来ないと思います。

 

テレビ朝日版ハゲタカ第一部の感想・評価

テレビ朝日版ハゲタカ第二部の感想・評価

テレビ朝日版ハゲタカ第三部の感想・評価