昭和の株屋の昔話~そう言えばファミコントレードってあったな

Twitterで流れて来て思い出したが・・

そう言えばファミコントレードと言うものがありました。ファミコンはご存じのあのファミコンですね。その端末で株取引が出来るシステムです。

もうすっかり忘れてたと言うか昭和の遺物ですね。でもせっかく思い出したので昭和の株屋がファミコントレードについて昔話をしようと思います!

 

ファミコントレードはいつ誕生したのか?

さてファミコントレードはいつ出て来たのでしょうか?ネットで検索すると80年代半ばの頃にはもうあったようですね。

そりゃファミコン自体が1983年に発売されたようですからね。85年ぐらいならシステムは開発されていたかも知れません。

でも当時の4大証券が普及させようとしたのはもう少し後だったと思います。 と言っても88年とかだと思いますけどね。

90年前後になるとテレビCMとかもバンバン流れてたはずです。大手は本気で普及させようとしたのかも知れません。

当然ながらわしがいたような中堅・中小証券ではこんな文明の利器?は扱ってなかったです。 準大手証券でもやってたかどうか記憶にないですが、一部ではやってたかも知れませんね。

まあ基本的には当時の4大証券だけだと思いますけどね。

 

ファミコントレードは普及したのか?

4大証券ではファミコントレードの端末導入ノルマがあったようで、営業マンがやかましいこと言うから仕方なく申し込んだ人も多かったようです。

まあ大手証券の営業マンにとってはこの程度のものをハメるのは朝飯前と言うか遊んでいるようなものだったでしょうね。

ですので4大証券と取引があるそこそこ大手のお客様の家には置いてあることが多かったので見せてもらったことは何度かあります。

 

でもいかに大手証券と言えどもファミコントレードを普及させることは出来なかったです。と言うのも正直使いものにならなかったですからね。

そりゃそうですわな。 端末が端末ですしアナログの電話回線ですからね。

それと当時は電話代がバカ高いですからね。 若い諸君は想像つかないかも知れんが市内でも3分10ですぞ。

東京なんかに電話して長話したらいくらかかるか分かりません。 わしの記憶が確かならファミコントレードもホストの電話番号は東京だったはず。

だからチャートなどの情報を見ようとするだけでお金がかかりますからね。株やっているような金持ちはドケチが多いですから使いたがらなかったです。

 

バブル期はテクニカル分析なんてなかった?

わしは20年のブランクを経て2015年に相場を再開しましたが、ネット証券に口座を作ってみて驚きました。昔は株価をリアルタイムで知ろうと思ったら証券会社の店頭に行くか電話して聞くしかなかったですからね。

そんな時代しか知らなかったのでチャートは見れるは板も見れるはいろいろな情報もバンバン流れて来るじゃありませんか。まさに浦島太郎状態ですわ。

ひと昔前の機関投資家並みの情報量じゃないか、と思ったぐらいです。

 

昔はチャートなんて個人投資家が見ようと思ったら、四季報に乗っているミニチャートかゴールデンチャート社が毎週出していた週足のチャートブックぐらいしかありません。

と言うか証券会社の中の人でも支店とかにある端末ではプリントアウトするにも時間がかかるし使えたものじゃなかったです。だから本社に電話してFAXしてもらったりとかね。

大手証券だったらその点はもっとましだったとは思いますけどね。

 

でも日足はもちろん、5分足チャートなんて見るのは不可能。日足などは自分で書くとかね。

だから結果として今で言うテクニカル分析、チャート分析などと言うものを個人投資家がやるのは不可能に近かったかも知れませんな。客の持ち株のチャートをコピーして持って行ってやるだけで喜ばれましたからね。

 

最後に・・

今回の昭和の株屋の昔話はTwitterのTLでたまたま見たファミコントレードについてです。すっかり忘れてましたがw

昭和の遺物で使いものにならず、普及はしなかったですが今のネットでのトレードの前身ではありますね。

それとやはり今の時代は恵まれていると思います。チャートを始めとしてこれだけいろいろな情報がほぼ無料で入手出来ますからね。

最もデジタルネイティブと言われるような世代の方にそんなこと言ってもピンとこないでしょうねw