バブルの頃の証券マンはド下手?株式投資のプロと言えるのか?

株式投資のプロとはどんな方々のことを言うのでしょうか?

当然ながら株式投資だけで生計を立てている方のことだと思います。いわゆる専業投資家・トレーダーですね。その他、実績を上げているディーラーファンドマネージャーもプロと言っても良いでしょうね。

一方、評論家はあくまで評論家ですし、アナリストやストラテジストもプロではあっても株式投資のプロとは違うと思います。

また今の時代は専業投資家も増えて来ましたが、こういう方たちは当然ながら株式投資のプロですよね。

ただ証券マンは株式投資のプロと言えるのでしょうか?そこで今回はわしがいたバブルの頃の証券マンやファンドマネージャーについて記事にしてみたいと思います!

Professional

 

バブルの頃の証券マンはプロと言えるのか?

世間一般では証券マン=株のプロと思われていることと思います。

でもわしが証券マンだったバブル期の頃に限って言えば大きな勘違いでございます。最も現在でも同じでしょうけどね。

証券マン(というか証券会社の営業マン)は株式投資のプロではありません。株の売買手数料を稼いだり、投資信託を販売するプロでございます。それに証券会社によっては社員の株の売買を禁止している所もありました。

特に大手では仕切り売買と言って、毎朝寄り付きとかで特定の銘柄を各支店にノルマを課して買わせることをやっていました。営業マンが自分の考えで良いと思う銘柄をお客様に勧めるなんてことは大手ではほぼなかったはずです。

ですので会社の命令を聞くだけの人間でないとやって行けません。そのため大手の営業マンは相場についても金太郎飴のように、会社の方針通りに全員が同じことを言います。自分の意見なんて言っていたら会社に居られないでしょうね。

もちろんその会社の相場の見立てが良ければ問題ありません。でもわしの記憶が確かならば、1990年には某大手証券は1年に16回の底打ち宣言をしました。まあ相場のことなんて誰も分かりませんから一概に批判するのもどうかと思いますが、これでは株式投資のプロとは言えないですよね。

 

一方、わしがいたような中小証券では基本は自分の考えで銘柄を選び、それをお客様に買って頂くという営業が中心でした。もちろん一部仕切り売買投資信託のノルマはありましたけどね。でも株のノルマは基本的に、月間の手数料の総額だけでした。

それを達成出来れば何を売り買いしても良かったです。ですので上手く相場に乗らないと手数料が上がりません。そのため大手の営業マンよりは相場観は鍛えられていたと思いたいです。

とは言っても大半はヘタクソばかりです。わしゃ当時は「こいつらの逆やっとけば間違いねーな」と思っておりました。ただそれでもすんなりと勝てないのが相場でございますが。

 

バブル期のファンドマネージャーは?

それから昔の投資信託も話になりません。もちろんバブル崩壊の時期ならどうやったって収益を上げるのは難しかったでしょうけどね。

でもその前の時代でも投資信託はロクなものがなかったです。聞いた話では当時のファンドマネージャーは、上司の顔色を窺って同じ銘柄をみんなで買って、同じように損するというパターンが多かったらしいです。

だから収益の上がらない投資信託ばかりだったと言うことですね。

 

あと何とか総研とか〇〇研究所というような所も当時はどうですかねえ。そういった所が出すレポートは、当時のわしが読んでも突っ込みどころ満載でした。もちろん全部ではないですけどね。

またそういう会社のおっさんのセミナーとかでも同じです。一度〇〇グループの至宝とか言われていたらしいおっさんの話を聴きに行ったことがありますが、酷いものでした。これで至宝なのかと思いましたからね。

そういった研究所には勉強の出来る方ばかり集まっているはずなんですが、やはり勉強と相場の上手さは正比例しないようです。

 

ただ今の時代は投資信託も随分様変わりしました。もちろん良い方にです。

それにかなりの収益を叩き出しているファンドマネージャーもいますよね。優秀な方が増えたのも事実ですよね。

そしてこういう方は自己資金で株式投資をやったことがなくても当然ながら株式投資のプロですよね。

 

凄腕のディーラーや歩合外務員について!

ただ会社の資金で相場を張るディーラーの中には凄腕の方もいるにはいましたけどね。こういう方も当然ながらプロですよね。

わしがいた会社のおっさんも契約金をもらって他所の会社に転職していった方もいました。一応、肩書は部長だったはずですが、やることは他のディーラーと変わらなかったはずです。その後はどうされたか記憶にないですが。

ちなみに今も同じですが、どこの会社でもディーラーは当日決済、今で言うデイトレが基本です。このやり方が最もリスクがないからと言う理由だそうですが、もしそうならわしもデイトレ中心にトレードした方が良いんですかねえ。

 

あと当時は歩合外務員と言う制度がありました。営業マンとして稼いだ手数料の何割かがバックされると言う、保険の代理店みたいな制度です。ちなみに大物仕手筋として名をはせた加藤暠氏も昔あった黒川木徳証券の歩合外務員でした。

歩合外務員はわしがいた会社にもいましたが、営業マンとしては優秀だけど管理職としては??と言うタイプの方が多かったです。ただ中にはメチャ相場が上手い方がいました。わしも個人的に憧れたものでございます。

ただもちろんごく一部ですが、問題を起こして刑務所に行ったような方もいましたけどね。でも決まった給料ではなく自分の腕一本で稼いでいたと言う意味ではプロと言えるでしょうね。

そして今の時代はIFA(インディペンデント・フィナンシャル・アドバイザー)と言う制度に代わりました。しかし随分、カッコよい名前になったものです。

ただアメリカではこの制度はかなり浸透しているらしいですね。会社組織にすることも出来るので、わしも若ければチャレンジしてみたいと思わないでもないです。

しかしやはりわしは投資家・トレーダーとしてやりたいですからね。自分のトレードが思うように出来ないのは困ります。

まあ詳しく調べてみないと何とも言えないですけどね。

 

まとめ

今回はわしがいたバブルの頃の証券業界を中心に、株式投資のプロはいたのかと言うことについて、アップしてみました!

結論から言えば当時の証券マンなど株のプロでも何でもありません。もちろんプロと呼べるような方はいるにはいましたがごくわずかです。

しかし今の時代は手数料も気にしないで済むぐらいまで下がりましたし、ネットのおかげでトレードの環境も整っていますからね。昔と比べモノにならないぐらい株式投資のプロと言うか専業投資家も増えました。

とは言え何人の方が生き残れるのかとなると・・何とも言えないですよね。

厳しい世界であるのは間違いありません。