「半値八掛け二割引」と言う格言?があります。
株価の底の目安として使われる言葉ですが、わしが証券会社の営業マンだったバブル~バブル崩壊期には普通に使っていました。もちろんそれ以前もです。
ただ今の若い方だと知らない方が多いかも知れませんね。もはや死語なのでしょうか?
そこで今回はこの「半値八掛け二割引」を取り上げてみたいと思います!2020年3月現在、コロナショックで厳しい相場が続いていますが底の目安となるかも知れません。
半値八掛け二割引の意味と計算方法
「半値八掛け二割引」の意味ですが、ようするにこの水準まで下がれば底入れするだろうと言うことです。どちらかと言うとさすがにここまでは下がらんだろうと言ったニュアンスが含まれていると思いますけどね。
元々は相場の格言ではなくて、大阪の船場とかの繊維問屋などの商売人が使っていた言葉だそうですね。不良在庫もこの水準まで値下げして売れば捌けるということです。確かに半値以下なら売れるかも知れませんね。
それから計算方法ですが、これは字のごとくです。高値に0.5×0.8×0.8をかけて計算します。
高値が1000円だった320円になります。つまり0.32を欠ければ良いわけで約3分の1ですね。
バブル崩壊の時は?
1990年のバブル崩壊が始まった年も酷い相場でした。何と言ってもリーマンショックが1年に2回来たぐらいの酷い下げでしたからね。
日経平均は前年の大納会に38915円を付けましたがズルズルと下がって行きました。もちろん最初はすぐに戻るだろうと高を括っていましたが一向に下げ止まりません。
途中で反発はありましたが2万円を割り込むようになると一体どこまで下がるんだ!と言う気になります。
目安にならんものかと「半値八掛け二割引」で計算すると・・38915円×0.5×0.8×0.8=約12452円
ですね。実際にこれに近い所までは下げました。
ただその後反発した後にも再暴落しましたので、本当の安値はもっと下でしたけどね。でもこの時は一応、そこの目安として機能したと言えますよね。
しかしバブル崩壊の時でも個別銘柄はこの水準まで下がることはそんなになかったと思いますけどね。最ももう遠い昔のことですので記憶も定かでないですけどね。
リーマンショックや現在のコロナショックの場合は?
時は流れて2020年も厳しい下げ相場が続いています。特に3月は酷いですよね。
多くの方がかつて経験したことがないぐらいの激しい下げっぷりです。まさにコロナショックと言うにふさわしい相場です。
何より下げるスピードの速さには付いていけません。バブル崩壊の時でもどこかで反発してましたからね。ま
あこれが先物主導でアルゴ全盛の時代の相場なんでしょうけどね。
それと個別銘柄の中にもかなりきつい下げの銘柄が目立ちます。下げのきつい銘柄のチャートを見てみると、余裕で「半値八掛け二割引」ぐらいの水準まで下げている銘柄が結構あります。
中にはそれ以下になっているものありますが、個人的にはやはりこれは異常事態じゃないかと思いました。逆に言えば異常事態=底が近いのではないかと。
そうなると気になるのはリーマンショックの時ですね。わしゃその当時は相場をやっていないのでよく分かりませんが、やはり「半値八掛け二割引」の水準まで下げる銘柄が続出したのでしょうか?
Twitterのフォロワーさんに教えて頂きましたがそんなレベルじゃなかったようですね。もちろん倒産もあったでしょうが、そうでなくてもそれに近いような水準まで下げた銘柄もあったそうです。
そりゃあれだけ下げれば続出しますわなあ。それとわしが証券会社の営業マンだったバブル崩壊の頃とは違ってマザーズがありますからね。昔はJASDAQの前身の店頭市場しかなかったですからね。
当然ながらJASDAQも銘柄数が増えてますので小型株が増えれば値動きも荒っぽくなるでしょうね。
でもこれだけ短期間でここまで下げてはないですからね。 その意味では今回のコロナショックの方がきついかも知れませんね。
最後に・・
今回は相場の底の目安として使われる「半値八掛け二割引」を取り上げてみました!しかし今ではあまり使われない言葉かも知れません。
ただ下げ相場になってくると誰もがどこが底か気になりますからね。それに底の基準があれば知りたいのは当然です。
もちろんこの「半値八掛け二割引」が底の目安になるかどうかは疑問ですが・・
少なくともこの水準まで下げた銘柄が増えた=底とはならないようですね。それでも先人が残した言葉です。
頭の隅に入れておいても良いかも知れませんね。