株式市場におけるPKOとは?株価維持政策は必要なのか?

2017年の7月は、日経平均の上下幅がわずか270円しかなかったそうですね。

これだけ動かなかったのは実に約37年ぶりことだそうです。記録的な月だったんですね。確かに積極的に上を買っていくような環境ではなかったですからね。逆に売りを仕掛けようにも下では日銀のETF買いが待ち受けています。そりゃこれでは動きませんわ。

そしてこの日銀のETF買いは所謂、PKO(プライスキーピングオペレーション)という奴ですな。

ただPKO・株価維持政策は市場にとって、プラスにはならないのでしょうか?批判的なご意見が多いのも事実ですけどね。

そこで今回は株式市場におけるPKOについて考えてみたいと思います!

株価維持

 

PKO・株価維持政策が始まったのは?

このPKO(プライスキーピングオペレーション)・株価維持政策が初めて行われたのは1992年ですね。

総合経済対策の一環として、年金など公的資金で株を買い支えることが始まりました。それを当時の国連のピースキーピングオペレーションをもじってPKOと呼ぶようになりましたが、上手いこと言うものですね。わしもその頃は証券会社の営業マンでしたが、当時も本当に株価が動かなったと記憶しています。

今のように中小型株が動くならいいですが、株式市場そのものが硬直状態になったような感じですからね。それに出来高も激減してしまいました。そのため株の営業も一苦労でした。もっともそれも一時的なもので、株価は上げ下げを繰り返しながらどんどん下げて行きましたけどね。

ただ2017年7月の低ボラティリティが37年ぶりと言うことは、1980年以来と言うことです。ですので1992年当時はもっと動いたと言うことですよね。

わしの記憶も当てになりませんな。

 

昔のPKOと今のPKO

1992年に始まった当時のPKOと、今の時代の日銀のETF買いとではどう違うのでしょうか。まあやっていることは同じとも言えますよね。

それにわしのあいまいな記憶の中にある昔のPKOと、今の時代のPKOを比べるのもどうかと言うのもあります。ですが個人的にはやはり今の時代のPKOの方がましかなと思います。もちろん詳しく調べたわけでもなく分析したわけでもないですけどね。

ですのであくまでわしの感覚的なものですが、今の時代は動く銘柄もたくさんありますからね。昔のPKOの時と比べると雲泥の差だと思います。

 

ただ1992年当時もPKOはかなり批判されておりました。市場は自然のままに任せて余計な介入をするなとか、下手に買い支えするから相場が反発しないなんてことも言われました。確かにそれもその通りですね。

でもその後、日経平均はさらに下げたのですからどちらにしても完全に失敗ですよね。結果として買い支えにもならなかったですし、少し下げるのが遅くなった程度でしょうか。それに公的資金で損されてもねえ。

 

一方、今の時代の日銀のETF買いにも批判的なご意見が多いです。

事実、これをやってなかったら日経平均は2000円ぐらい下の水準で、日経平均採用銘柄の90%ぐらいは日銀が実質的な大株主だそうです。日本は社会主義が実現しつつあると言うようなことを言う方もいますけどね。

さすがに日本が社会主義になったとまでは思いませんが、冷静に考えれば普通の状態でないことは確かでしょうな。

しかし日経平均はともかく個別の銘柄が動くなら問題ないような気がしますけどね。

 

まとめ

今回は株式市場におけるPKO・株価維持政策を取り上げてみました!

2012年に始まったアベノミクスはデフレからの脱却が第一目標ですからね。そのためには株が上がることも必要です。と言うか株高が国策ですからね。そしてそれは間違いではなく、歴代内閣がきちんとやってこなかったからこそ現在の日本があると思います。

ですので是か非かと言うよりも上手く行ってもらわないと困りますよね。わしも株のトレーダーの端くれとしてアベノミクスと言うか、日本経済の完全復活を祈ってはおりますが・・果たしてどうなるでしょうか。

ただまだ結果が出たわけではないと思います。しかし何とか良い所に落ち着くといいですね。